【間違えると栄養素崩壊】ホット青汁の正しい飲み方

健康に良い青汁を毎日飲むのも良いけれど、寒くなってくると温かい飲み物でホッと一息つきたくなりませんか?
そこで閃くのが「ホット青汁」

しかし「青汁は温めると栄養素が損なわれる」という情報を良く見かけます。
この情報は本当なのでしょうか?

毎日継続するものだからこそ、飲み方にバリエーションは欲しいもの。
そこで、今回は青汁をホットで飲んだ場合の効果について調べてみました。

せっかくの青汁の栄養を取りこぼさないためにも、是非チェックしてみてください。

青汁を温めると効果半減?

昔から青汁を温めるのはタブーとされていました。

しかし最近では臨床実験により、ある程度の加熱であれば栄養素が損なわれないこと確証されたのです。
以下で、その詳細についてお伝えします。

短時間の加熱であれば温めて飲んでもOK

以前はタブーとされていた青汁の加熱ですが、家庭内での短時間の加熱調理では食物繊維やビタミンB1、B2、B6、ナイアシンなどの栄養素はほとんど損なわれません。(ただし一部のビタミンはまだ調査されていません。)

実際にさまざまな調理を施した食品のビタミンの残存量を調査した文献によると、非加熱調理で70~100%、加熱調理後であってもゆで汁などを捨てなければ70~90%ほとんどのビタミン類が残っていることがわかっています。

また酵素も加熱に弱いといわれていますが、実は人間の体の消化液によっていずれにせよ分解されてしまうので加熱による影響は変わりないのです。

参考元:ハウス食品グループマガジン「電子レンジで加熱すると野菜の栄養ってどうなる?調理による野菜の栄養」

電子レンジを使うと便利

ビタミンを極力減らしたくない場合、加熱時間を短く、温度を低くすることで比例して栄養素が損なわれにくくなります。

そこでおすすめなのが電子レンジを使った加熱です。
電子レンジでの加熱はむしろ、栄養素はそのままで喉ごしが良くなって飲みやすくなるのだそう。
冷凍青汁は自然解凍に手間がかかるため、電子レンジでの加熱が可能となると大助かりですよね。

ホット青汁で得られるメリット

青汁をホットにすることによって得られるメリットはあるのでしょうか?
それが意外や意外。けっこう沢山ありました。
この機会にホット青汁のメリットについて把握しておきましょう。

体が温まることでリラックス効果

青汁に限ったことではありませんが、温かい飲み物を飲むと内臓の温度が上がり再度温度が下がる時に副交感神経が優位になります。

副交感神経が優位になると自律神経が安定し、リラックス効果をもたらしてくれます。
また自律神経が安定すると、血行促進や胃腸の動きが亢進される効果にも期待が。


青汁を取り入れると、それぞれの原料に含まれる栄養素がさらにこれらの働きをサポートしてくれますよ。

「最近、気を張っているな」と思う方は、一度ホット青汁でリラックスしましょう。

安眠効果が期待できる

原材料にケールが使用されている青汁の場合、質の良い睡眠に導くといわれる「メラトニン」という成分が含まれます。

またカフェインを含まない温かい飲み物は、前項でも述べたように副交感神経を優位にします。
副交感神経が優位になると、リラックス効果を通じて自然に眠気を誘ってくれます。
メラトニンとホットドリンクの効果がミックスされるとどうなるかは、もうお分かりですね?
ホット青汁は効率よく質の良い睡眠をとりたい時に最適な飲み物なのです。

シェイプアップ効果

温かい飲み物は血行を促進し、新陳代謝を活発にしてくれます。
その差は、体温1℃の上昇で代謝が12%、免疫力は30%も変わるといわれています。


青汁に豊富に含まれる食物繊維は加熱しても破壊されることはないため、毎日のスッキリへのサポートは変わりません。

新陳代謝が良くなり毎日のスッキリが実現することで、結果的に太りにくい体質へと導いてくれます。

ホット青汁の注意点

先ほどホット青汁にすることによって、ほとんどの栄養素は損なわれないとお伝えしましたが、一部の栄養素は損なわれる可能性があるため注意が必要です。

加熱する際は、以下のポイントに気をつけましょう。

損なわれる栄養素も

水溶性であるビタミンB1や、B2、B6、ナイアシンなどを加熱しても、ゆで汁などを捨てなければ85~100%を摂取することができます。
しかしビタミンB12、パントテン酸、ビオチン、葉酸に関しては加熱による影響の調査がまだ行われていません。

青汁の豊かな緑色のもととなるクロロフィル色素は長時間の加熱で、フェオフィチンという成分に変わってしまい、栄養素が損なわれる可能性があります。

このように一部の栄養素は調理方法によって、残存率が変わってくるので注意が必要です。
例えば水溶性ビタミンの中でもっとも溶けやすいビタミンCであれば、加熱調理すると残存率は50%となります。
ただし加熱時間が短い電子レンジでの加熱は、残存率80%と多くなります。

体内でビタミンAに変換されるβ‐カロテンは茹でると残存率87%となりますが、炒めると残存率は55%と低くなります。

ビタミンAは脂溶性ビタミンに分類されるため、どちらかというと「茹でる・煮る」よりも「炒める・揚げる」調理の方が分解されやすくなるのです。

この仕組みを覚えておくとホット青汁だけでなく、料理に青汁を入れる場合でも、どのような栄養素が少なくなるかがわかりますね。

青汁の形状によってはニオイがきつくなる

ホット青汁には、断然粉末タイプの方がオススメ。
とくに原材料が大麦若葉のものであると、まろやかで臭みも少なくホットでも飲みやすくなります。

さらに抹茶や緑茶成分が配合されていると、臭みも少なくなりますよ。

一番オススメできないのは、ケールが主原料の冷凍タイプ。
かなりリスクが高いので、避けた方が賢明といえるでしょう。

おすすめの飲み方やコツ

実際にホット青汁を作る際は、どのように作れば栄養素は損なわれにくいのでしょうか?
おすすめの作り方を以下でご紹介します。

青汁は60度以下で温めるのがベスト

加熱をしても栄養素の残存率はあまり変わりませんが、なるべく多くの栄養素を摂取したい方は加熱時間と加熱温度を極力控え目にしましょう。

60℃以下の人肌程度だと、栄養素が損なわれにくくなり効率良く補えます。

美味しいホット青汁の作り方

ショウガ+レモンでシェイプアップ

ショウガやレモン汁をプラスすることで、青汁特有のニオイが和らぎます。
またショウガに含まれる「シンゲロール」と呼ばれる辛味成分は、血管を拡張させ、代謝の向上に役立ちます。


レモンに含まれる酸味成分の「クエン酸」にも代謝を活発にする作用があるため、相乗効果でさらにシェイプアップ効果が期待できるのです。

また、レモンに含まれるビタミンCの含有量は数ある食材の中でもトップクラス。
シェイプアップ+美容成分で毎日のキレイをサポートしてくれますよ。

青汁+ホットミルクで心地よい睡眠

牛乳や豆乳に含まれるトリプトファンは摂取後、脳に運ばれるとセロトニンという成分に変わります。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ一時期注目を浴びましたね。

このセロトニンはリラックス効果があり、夜になると睡眠ホルモンであるメラトニンに変わります。また、牛乳タンパク質由来の成分「ペプチド」は眠りを誘う作用も。

このことからわかるように、豆乳や牛乳はメンタル安定に最適な飲み物なのです。

次に青汁ですが、青汁にはセロトニンの合成に不可欠なビタミンB6や、その他にも美容に良い成分がたくさん含まれます。

原材料にケールを使用していると、ケールにも「メラトニン」が含まれているため、さらに質の良い睡眠が期待できますよ。

プロテイン+オートミールで体づくり

タンパク質と食物繊維を同時に摂取しながら、満腹感も得られるので置き換えダイエットにもオススメ。

オートミールには食物繊維だけでなく、鉄分、カルシウム、ビタミンB1が豊富に含まれます。
また、肥満の原因となるインスリンが分泌されにくい「低GI食品」にあたるため、ダイエットにも欠かせません。
プロテインはご存じのとおり、タンパク質やビタミンB群、鉄、葉酸、カルシウム、ビタミンDなどが含まれています。

これらをミックスすると、必然的にかなり効率良く栄養素が摂取できるのです。

この飲み方はボディビルダーの方も実践されている方法で、亜麻仁油などのオメガ3脂肪酸などを少し足らすとさらに様々な健康効果が期待できます。

魚を食べる機会が減った日本人にとって、オメガ3脂肪酸は意識して摂りたい油だといわれおり、中性脂肪の合成を抑え、代謝アップにも有効といわれています。

ホット青汁に適した商品の選び方

マイクロ製法の粉末タイプ

ホットで飲む場合、少しずつ口にいれるため粉末が残っていると、味わいに支障が出てしまいます。

そこで、通常の粉末よりもさらに細かく加工されているマイクロ製法の商品を選んでおくとサッと溶けやすく、風味を邪魔しません。
とくに年配の方が飲む場合、むせてしまうと火傷の原因になる可能性も。

このようなリスクを避けたい場合、マイクロ製法の粉末青汁を選んだ方が良いでしょう。

主原料が大麦若葉

青汁の人気原料であるケールはや桑の葉、明日葉はとても栄養価が高いのですが独特の苦味や臭さがあり好き嫌いが分かれます。

その点、大麦和葉はもともと味が抹茶のようにまろやかで臭みがないのでホットでも比較的飲みやすいといえます。

もちろん個人差はありますので、青汁に慣れている方は好きな原料のもので飲むことをオススメします。

緑茶・抹茶成分が含まれている

大麦若葉でもニオイが気になる方はさらに抹茶や緑茶が配合されていると、お茶の風味に近くなり飲みやすくなります。

ホットミルクなどの他の飲み物とも相性が良いので抹茶ラテなどが好きな方にはオススメです。
ただしカフェインが含まれてしまうので、お子さんや妊婦の方は避けた方が良いでしょう。

体を温めたいならホット飲料の前後に摂取

基本的に、青汁は多少の加熱だとほとんどの栄養素が損なわれないことがわかりました。
しかし、極度の冷え性の方やもっと熱い温度で飲みたいという方は、多少の加熱では物足りないかもしれません。

本格的に体を温めたい方は、自分好みの温度のホット飲料を摂取した前後に青汁を摂取する方法をおすすめします。

別に摂取することで、栄養素が豊富な青汁の恩恵を100%享受でき、体もしっかりと温めることができますよ。

まとめ

今回の記事で、ホット青汁についてのイメージが変わった方もいるのではないでしょうか?
青汁は継続して飲むものなので、飽きないための工夫が必要です。

ホットにして飲んでも、あまり栄養素が損なわれないということは料理に混ぜても良い効果が期待できるということになりますね。

そうなると、摂取法のバリエーションは無限大。
冷たい青汁に少し飽きていた方は、ホット青汁で自分だけの新しい飲み方を発掘してみませんか?

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