青汁はコレステロールに効果あり?おすすめの成分とトクホ商品3選

健康診断や病院の検査でコレステロールが高めと指摘されたことはありませんか?食事の改善がコレステロール対策の第一歩ですが、なかなか食事をコントロールすることは難しいと感じている方も多いはずです。

そこでコレステロール対策として注目なのが青汁です。青汁は食品ではありますが、コレステロールを下げる効果があるトクホも登場するなど、コレステロールが気になる方にとっては強い味方となってくれます。でも、なぜ青汁がコレステロールに良いのでしょうか?この記事では、青汁のコレステロールに対する作用と、鍵になる栄養成分、青汁の選び方とおすすめの商品と飲み方まで一挙に解説していきます。

コレステロールが高いと何が怖いの?

コレステロールに異常があると脂質異常症と診断され、進行すると動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞など血管が詰まることによる疾患にかかりやすくなります。コレステロールには、「善玉(HDL)」と呼ばれるタイプと、「悪玉(LDL)」と呼ばれるタイプがあり、とくに高くなると厄介なのが後者の「LDLコレステロール」です。

LDLが高い状態を「高LDLコレステロール血症」と呼び、140mg/dL以上が目安となります。またそれ以下でも120~139mg/dLでは「境界域高LDLコレステロール血症」と分類され高コレステロール血症の予備軍という扱いになります。

そのコレステロールを下げるためには薬物療法がありますが、まず診断を受けると食事療法と運動療法から開始します。食事療法と運動療法を組み合わせても、効果が十分に得られなければ薬物療法へと移行します。ただ、お薬を飲んでいるからと言って何を食べても良いという訳ではありません。

いずれにしても高コレステロールを改善するためには、基本的な食事の内容を見直すことが外せないポイントになります。そこで一つの手段として登場するのが青汁です。青汁はコレステロール対策に欠かせない栄養が豊富に含まれています。

コレステロールを下げる働きのある栄養成分

高コレステロールは稀にある家族性を除いて、基本的には長年の食生活の乱れが原因です。とくに脂肪が多い食生活が高コレステロールの原因となります。また、逆に食事にはコレステロールを下げる効果もあります。それはコレステロールを下げる作用のある栄養成分が鍵を握っています。

食物繊維

コレステロールを下げる食品として注目されているのが、野菜や海藻類、豆類、玄米などの穀類です。これらに共通しているのが「食物繊維の豊富さ」です。食物繊維は脂質の吸収を抑えて血中でコレステロールが上昇するのを抑える効果があります。

とくに、水溶性食物繊維は腸管をゆっくり移動することで、余ったコレステロールを包み込みながら吸着して体外に排出を促す作用があります。大麦やきのこ類などに含まれるβ-グルカンという水溶性食物繊維はコレステロールが高めの人に対して、コレステロールを下げる作用があることが分かっています。

また、トクホでも利用されている不溶性食物繊維「キトサン」も要注目の成分です。蟹などの甲殻類の甲羅に含まれる成分であり、コレステロールの原料となる胆汁酸を吸着して排泄を促す作用があります。

ビタミンCやビタミンEなどの抗酸化成分

コレステロールが悪さする過程に「酸化」という反応があります。LDLコレステロールは活性酸素やフリーラジカルなどで酸化されると「酸化LDL」となり、血管壁を傷つけてしまうのです。その結果、本来血管が持っている拡張作用やしなやかさを失うことに繋がります。

食事でもいかにこの「酸化」を抑えるかが大事になります。そこで取り入れたいのが、ビタミンCやビタミンEといった栄養素です。これらの栄養成分は抗酸化作用が高いことが特徴で、野菜や果物、ナッツ類など身近な食品にも多く含まれています。

また、緑黄色野菜に多く含まれるポリフェノールも抗酸化作用が高いことで知られる成分です。ポリフェノールは色の濃い野菜や果物に豊富に含まれていますが、食生活が乱れると不足しやすい成分でもあるため、彩を豊かに食事を食べることが大切です。

不飽和脂肪酸

コレステロールが高くなる原因としてコレステロールの多い食品が注目されがちですが、実は外から取り入れるコレステロールは1日量の3分の1程度に過ぎません。大半のコレステロールは実は体内で合成されています。

コレステロールは、脂質や糖質、タンパク質などを原料に主に肝臓で合成されます。つまりコレステロールが多い食品を避けるだけでなく、糖質や脂質、タンパク質など全ての栄養バランスを偏らないように意識することが大切です。

とくに体内でコレステロールに変わりやすいのが「飽和脂肪酸」です。バターやラードなど動物性脂肪に多く含まれています。これらの食品やコレステロールそのものを含む魚卵などの食べ過ぎには注意が必要です。

そして逆にコレステロールを下げてくれる脂質もあり、それが「不飽和脂肪酸」です。不飽和脂肪酸を摂取することで血液中のコレステロールを下げることができます。例えば、オリーブオイル、青魚、マグロなどに多く含まれているので、肉類や揚げ物などの代わりに取り入れてみましょう。

青汁の選び方のポイント

青汁をコレステロール対策に取り入れるとして、どんな青汁でも良いということではありません。無駄な投資にならないよう、コレステロールを下げることを目的にした場合の選び方を知っておきましょう。

食物繊維が豊富である

コレステロールを下げる成分である食物繊維が入っているかどうかは大事なポイントです。むしろ食物繊維を摂取するこそ、コレステロール対策の要と言っても過言ではありません。

食物繊維はどんなタイプの青汁にも含まれますが、不溶性食物繊維の方が割合としては多めです。もちろん不溶性でもコレステロール対策には役立ちますが、水溶性食物繊維もバランス良く取り入れることが大切です。海藻や果物には水溶性食物繊維が多く含まれており、また添加物である難消化性デキストリンも水溶性食物繊維の一種です。

抗酸化成分を含んでいる

コレステロールが問題になるのは、そのものが血中に存在していることだけでなく、酸化反応により血管内で悪さをし始めることです。そのため、いかに酸化を防ぐことができるかも、生活習慣病予防の観点からは大切になります。

青汁を選ぶときにも積極的に抗酸化成分を取り入れられるものを探してみましょう。ビタミンCやビタミンEなどのビタミンは青汁からも補いやすい栄養素です。また、大麦若葉やケールにもさまざまなポリフェノールが含まれています。それぞれの野菜の特性と栄養素を把握した上で選んでいくと、効果的に食生活を整えることができます。

糖質や添加物が少ない

青汁を飲むときには、余計な栄養や添加物を摂っていないかも大事なポイントです。とくに糖質が多いもの、添加物が多いものは、余計に体に負担をかけるばかりか、糖質は体内でのコレステロールの原料になってしまいます。

また、ローカロリー、低糖質タイプは糖質を含んでいない製品では人工甘味料が使われていることもあります。ついつい多く飲んでしまったり、甘みに鈍感になってしまうなどのデメリットもあります。なるべく自然の甘みを取り入れるか、無添加のタイプを選ぶようにしましょう。

コレステロール対策向けのトクホもある

コレステロールが高めの方が、どれを買うか悩んだときに最も手に取りやすいのがトクホ ではないでしょうか。トクホとは特定保健用食品のことであり、特定の成分により臨床効果が認められている食品のことです。

コレステロールが高めの方向けの青汁も各社から登場しています。甲殻類由来の不溶性食物繊維「キトサン」を配合し、コレステロールの吸収を抑え、血液中のコレステロール、特にLDL(悪玉)コレステロールを低下させる効果があります。ただし、キトサンは甲殻類アレルギーのある場合には飲むことができません。予めアレルギーが無いかどうか確認してから、安全に取り入れましょう。

コレステロール対策におすすめの青汁3選

青汁をいざ選ぼうとすると、膨大な種類があって悩んでしまう方も少なくないはずです。コレステロール対策におすすめの商品を具体的にご紹介します。ぜひご参考にしてください。

大正製薬 コレスケアキトサン青汁

コレステロール対策向けの青汁として代表的な商品の一つです。キトサン配合でトクホを取得しており、さらにベースは農薬を使わずに育てられた大麦若葉を使用しています。飲みやすい粉末タイプの青汁で、コレステロールが気になる方の食生活改善に役立ちます。個包装になっているので外出先でも手軽に取り入れられることもメリットです。

山田養蜂場 悠々彩々(ゆうゆうさいさい)

同じくキトサンをコレステロール低下効果をもたらす成分として配合したトクホほです。明日葉が主成分であり、スピルリナなども入っています。甘さを調整するためにショ糖が入っていることは少し気になりますが、青汁の苦味が気になる方には飲みやすい製品ではないでしょうか。

サンスター 緑でサラナ

液体の缶入りタイプが人気のサンスターからも、コレステロール対策向けの青汁が販売されています。キトサンではなく、アブラナ科野菜(ブロッコリー・キャベツ)由来のSMCSというアミノ酸がコレステロールを下げる珍しいタイプです。保存料、香料、食塩、砂糖不使用で、水などに溶かさなくても開封してそのまま飲める手軽さもポイント。自然の野菜の力だけを借りてコレステロールを調整したい方におすすめです。

おすすめの飲み方とタイミング

コレステロールを低下させるためには、食生活の中に効率よく青汁を取り入れることが大切です。飲み方のタイミングを参考に、ぜひ青汁を食生活の改善に役立ててください。

食事の前がおすすめ

青汁は食品であり、決められたタイミングはありません。ただ強いて飲むタイミングを選ぶとすれば、食前などお食事のタイミングで取り入れるのが良いでしょう。飲み忘れを防ぐことにもつながるだけでなく、食事中に含まれるコレステロールや余分な脂肪分や糖質などの吸収を穏やかにすることができます。

牛乳より豆乳やアーモンドミルクを選ぶとベター

青汁を水で溶いて飲むだけでは、飽きてしまうことも多いかと思います。牛乳に溶いて飲む人も多いのですが、じつはコレステロールが高い人は牛乳などの乳製品の摂り過ぎに注意が必要です。とくに牛乳が悪いということではありませんが、飽和脂肪酸の摂り過ぎにつながる可能性があります。

牛乳の代用としておすすめなのは豆乳、アーモンドミルク、ライスミルクなどです。とくに大豆タンパクには血清コレステロールを下げる効果があることが分かっているので、ぜひ豆乳も取り入れてみましょう。

続けることが何よりも大事

効果の高い青汁を選ぶことや、飲むタイミングを忠実に守るよりも、栄養バランスの良い食事を毎日取り入れていくことの方が大切です。コレステロールを下げるのは簡単なことではありませんが、食事を見直すだけで改善できることも実は多いのです。すぐに効かないと諦めるのではなく、数ヶ月単位で取り組んでいくことが大事です。

青汁も数回飲んだくらいで恩恵を受けれられるものではありません。栄養バランスをじっくりと整えるため、そして食生活の根本を見直すきっかけとして青汁をぜひ役立てていきましょう。

コレステロールを下げるには食事と運動から

青汁のコレステロールを下げる作用について紹介してきましたが、いかがでしたか?

コレステロールが高いこと自体は、からだにとって何か自覚症状として現れることではありません。それだけに軽視してしまいがちですが、コレステロールはじわじわと体の血管から身体を蝕んでいきます。将来の健康のためにも、ぜひ手軽に始められる健康習慣として青汁を役立ててください。

また、コレステロール低下作用を期待するならば、それに応じた青汁を選ぶことも大切です。適量を守りながら、毎日の習慣として取り入れてみてください。コレステロールが高めであると指摘された初期の段階から、食生活の改善と運動の両軸で取り組んでいきましょう。

関連記事