青汁を飲んで便の色が変わった時に読んでください【注意】
青汁を飲み始めてから「便が緑色になった!」「黒っぽい便が出て不安…」など、便の色に驚かされることがあります。あなたも同じような経験があるのではないでしょうか?
食べ物を食べても便の色が変わるのと同じで、青汁でも色が付くことはあります。ただ、その理由と異常かどうかの見分け方を知らないと、万が一のときに対処しにくくなってしまいます。健康のために飲むものであるからこそ、便の正常な色と見分け方も知っておきたいものです。
そこで今回は青汁を飲んで便の色が変わる理由と、正常な便の色の見分け方、便の色が変わった時の対処法について紹介します。気になる疑問をここで解決しておきましょう。
青汁を飲んで便の色が変わる理由
青汁を飲んだ次の日などに便の色がいつもと変わることがあります。飲んでから便の色が緑色や黒っぽ色になったとき、原因には何が考えられるのでしょうか?
①野菜由来の葉緑素の色
一番多い原因として考えられるのが、野菜の色がそのまま出たパターンです。これは青汁に限らず濃い色の野菜を食べたあとには同じような変化が起きることがあります。例えば、ほうれん草やケールなど緑が濃い野菜を食べたときなどです。
これは野菜の葉緑素が便と一緒に排泄されたことが原因のことが多いです。とくに体に異常があるわけではなく、栄養として吸収しきれなかった分が排泄されているだけです。ただ、もしあまりに緑色が濃いならば、飲み過ぎや腸のはたらきの問題がある可能性もあります。
②便通が促進されて胆汁が混じっている
青汁を飲むとさまざまな理由で便通が良くなることがあります。食物繊維が便のかさを増やして腸を刺激する作用があるためです。便通が良くなることはメリットも多いのですが、胆汁が緑色から茶色に変わる前に早く排出されてしまっている可能性もあります。
胆汁には濃い緑の胆汁色素とビリルビンという黄色い色素の成分があります。この2つが混ざり合って胆汁は黄土色のような色をしているのが健康な状態です。また、ビリルビンは空気に触れると酸化して緑色に変わる性質があります。
しかし、食べ過ぎなどで胃腸の動きが悪くなると、胆汁の腸からの吸収が悪くなるため、ビリルビンが酸化しやすくなります。その結果として緑色の便が出ることがあります。
③他の病気などの原因
緑色の便や、黒色の便は青汁を飲んでいるからと安心してしまうと危険なケースがあります。大半は問題ないことが多いですが、稀に病気のサインということがあるからです。青汁を飲んでいると青汁のせいにしてしまって、本当の原因を見逃す可能性があるため注意が必要です。
本来の便の色とは??
便の色は本来どのような色が正常なのでしょうか?黄土色~茶色が健康な便の証です。ただ、腸に異常がある場合や食べ物の色などが原因で色が変わることは良くあります。
また、色だけではなく、臭いはあるがきつい臭いではない、バナナ状またはとぐろを巻くような形で、1日にバナナ1-2本分程度、トイレの水に浮くような便であれば正常です。
もし、色だけでなく臭いや形、頻度や状態などに変化があるようであれば腸内環境で何か変わっているサインです。正常な範囲なのか、それとも病気の可能性や異常なサインなのか、その見分け方を知っておきましょう。
こんな便が出たら要注意?!
便の色がおかしいと思ったとき、青汁の影響なのか、それとも何か別の原因があるのか心配になることもあるでしょう。では、どんな便が出たら、どのような原因が疑われるのでしょうか?
緑色や黒っぽい色の便
①青汁に含まれる葉緑素など色素が原因
緑色や黒っぽい便が出たら、先にもお話したように青汁に含まれる色素が出ていることが第一の理由に考えられます。葉緑素は体で吸収されにくいため、そのまま排泄されやすいのです。
着色料を使っている製品では着色料の色が便に排泄されることもあります。もし、心配であれば1, 2日程度青汁を飲むのを休んで様子を見てみましょう。それで色が正常に戻るならば青汁由来の色であった可能性が高くなります。
②野菜由来の成分や鉄分などが原因
また、青汁の素材としてクロレラや海藻類など色が濃いもの、黒っぽいものを含んでいる青汁は緑や黒っぽい便が出ることがあります。また、野菜由来のポリフェノールや鉄分の多い青汁では、吸収されなかった成分が便に混ざり黒っぽく見えることも珍しくありません。いずれも健康上の問題はありませんが、心配であれば一旦おやすみして様子をみてみましょう。
③胆汁酸の色が便に出ている
先にお伝えした胆汁酸の色が原因であることも多いです。とくに授乳中の赤ちゃんや胃腸が弱っている大人では青汁を飲まなくても起きることがあります。それほど心配することはありませんが、数日間は青汁をおやすみして、原因が何かを明らかにした方が安心でしょう。
④何らかの病気が隠れている
もし青汁を飲むのを止めても症状が続く、他にも身体的に違和感を感じるという場合には、他に原因が考えられます。とくに注意したいのが疾患が隠れている場合です。緑色の便は黄疸、溶血性貧血、腸炎などの病気の症状として現れることもあります。
黄疸や溶血性貧血では、ビリルビンが普段よりも多く腸管に排泄されるため、緑色の便が出やすくなります。他にも白目が黄色くなる、体がだるく感じるなどの症状があれば、早めに病院を受診するようにしてください。
繊維質が残っている便
色と同じく青汁を飲んでからよくある便の変化は、繊維質が混ざって出てくる、葉っぱのカスが混ざって出てくるというケースです。とくに葉っぱをそのまま粉砕したタイプの青汁では、葉っぱの繊維質や粉砕した破片などが便にそのまま出てくることがあります。
逆に細かく粉砕されたタイプや、一度抽出したものをパウダー化したタイプであれば、繊維質が残りにくく、消化吸収されやすくなります。
まずは飲んだ青汁の中身や状態を確認して、便に影響するどうか確認してみると良いでしょう。
赤い色、血が混じったような色の便
青汁を飲んだ後でも、そうでない場合でも赤い色の便が出た時や、黒い便が続くということがあれば、要注意のサインです。赤い色はどこかで出血が起きている可能性があり、例えば肛門付近や腸管内の出血ということも考えられます。上行結腸や横行結腸に近いとこでの出血は濃紫色の色を呈することもあります。
また、同じく黒い色の便も胆汁酸や野菜の色素や鉄分という原因以外に、腸の病気の可能性もあります。いずれにしても放置しておくことは危険ですので、一度青汁を中止して医師に相談することをおすすめします。
なお、例外的にトマトジュースなど赤い色素が多い食品を多く摂ったときには、赤みを帯びた便が出ることもあります。最近何を食べたか、飲んだかということも一度振り返ってみましょう。
便の色が変わったときの対処法
では、青汁を飲んで便の色が変わったら、どう対処すれば良いのでしょうか?万が一のことを考えて、正しい対処法を知っておくと安心です。
原因を見極めるためにも一度お休みする
青汁の色素が便と一緒に排泄されていることが原因なのか、何らかの病気が原因なのかは、なかなか見分けがつきません。まずは、青汁を一旦お休みして、青汁が原因かどうか調べてみましょう。通常、食べたものが肛門から排泄されるまでには約24~72時間の時間がかかります。
とくに便秘がちな方であれば排泄されるまでに時間が長くかかります。心配であれば最低でも1日から3日程度はお休みして便の色が戻るかどうか確認してみましょう。
もし青汁を止めてから色が正常に戻るようならば、基本的には青汁の影響だったと判断できるでしょう。青汁の色が排泄されること自体はとくに健康的に問題はないので、明らかに青汁の色が原因と判断できれば続けて飲んでも大丈夫です。
ただ、お休みしても色が戻らない、判断がつかないという場合もあるでしょう。この場合には自己判断で決めるのではなく、病院の先生に相談した方が安心です。
一度に大量に飲まないように気を付ける
青汁の飲み方も便の色と関係があります。とくに一度に大量に飲んだり、一気に飲んだりすると、排泄が促されて胆汁酸の色が便中に混ざることがあります。一度に大量に飲むと下痢や腹痛を起こすこともあるので、青汁を大量に飲む、一気飲みすることは止めましょう。
また、青汁の種類によっては繊維質が多く含まれているタイプもあります。便秘になりやすい人は繊維質の摂り過ぎが逆効果となり便秘を引き起こすこともあるため注意しましょう。青汁は多く飲めば効くというものではありません。ご自身の体に合った適量を見つけて、生活に取り入れていきましょう。
症状が長引く場合や異常な便が気になるときは受診する
青汁を飲んでから調子が悪い、便の色だけでなく臭いや形状も普段と違う、体がだるいなどの症状があれば、飲んでいる青汁が体に合っていない可能性もあります。アレルギー反応や腎臓や肝臓など代謝に関わる臓器に負担がかかっているなど、さまざまな要因が考えられます。
便は健康のバロメーターです。普段と違うというときは何らかの異常が起きているサインとして捉えるようにしましょう。生理的に起こりうる範囲の変化かどうか素人で判断することは難しいため、気になる症状があれば医師に相談することが大切です。
青汁の適切な取り入れ方
青汁は健康のために飲むものですが、飲み方によっては体に負担になってしまうこともあります。そこで、安全に青汁を取り入れるため、青汁の適切な飲み方をご紹介します。
胃腸の状態を見ながら飲む
青汁は野菜の絞り汁や粉末化したパウダーを原料であり、基本的には体に優しい飲み物です。しかし、繊維質が多いことから胃腸が弱っていると、飲んだ後に胃痛が起きたり、下痢を起こしたりする可能性があります。
空腹時に飲むように指定されている場合もありますが、胃腸に不安がある場合は食後でも食事と一緒でも構いません。胃腸にダメージを与えないように、体調を見ながら飲むようにしましょう。
タイミングは目的とライフスタイルに合わせて
青汁はお薬ではないので、とくに決まった飲み方はありません。ダイエット目的であれば間食の代わりや食前に、美容のための栄養補給なら寝る前、1日を元気に始めたいならば朝など、お好きなタイミングで飲んで大丈夫です。
また、体質によっては青汁を飲むとトイレに行きたくなってしまう方もいらっしゃるでしょう。もし外出中で困ることがあるならば、朝ではなく夜に飲むなど工夫してみましょう。
飲み過ぎに注意する
青汁は飲めば飲むほど良いと思って、1日に何杯も飲んでしまう人がいます。しかし、どんな健康に良い食べ物にも適量があるように、青汁も飲み過ぎは良くありません。とくに青汁は食物繊維が多いため、飲み過ぎると便秘や下痢を起こしやすい飲み物です。
飲む目安量は製品ごとに決められていることが多いですが、基本的には1日1-2杯程度で栄養のサポートとしては十分です。それ以上飲んでも効果が高まるわけではないので、適量を守って安全に取り入れましょう。もしお通じに変化があるようであれば、体調に合わせて調整してください。
妊娠中や治療中の方は医師に相談
妊娠中は便秘になりやすく、また赤ちゃんのためにも栄養バランスを整えたいという方も多いため青汁を飲まれる方も多いようです。葉酸を補給するため、食物繊維の補給のためにも、青汁はとても頼りになる存在です。
ただ、妊娠中は普段とは違った体調変化が起こりやすいため、もし青汁を飲んでから便に異変があるようならば医師に相談することをおすすめします。また、便通だけでなく他にも気になる変化があれば、一旦青汁はお休みして様子を見るようにしてください。
青汁を飲んで爽快な毎日を
今回は青汁と便の色についてお話しましたが、参考になりましたか?青汁を飲んでから便の色が変わると驚くことも多いかと思います。予め何が正常で何が要注意のサインかどうか、その判断の目安を持っておくようにしましょう。
便の色を毎日観察することは健康管理のためにも非常に役立つ習慣です。青汁を飲んでいる飲んでいないに関わらず、ぜひ便の色や性状を毎日チェックして健康管理に努めてください。青汁を飲んで健康な毎日を送っていただければ幸いです。