よもぎ青汁っていいの?青汁との相性とよもぎに期待できる効果とは
よもぎは、草餅に使われることはありますが、それほどメジャーな食材ではありません。そのため、よもぎ青汁は本当に健康に良いのかどうか疑問を感じている方もいるでしょう。よもぎには、緑黄色野菜と同様に、さまざまなビタミンやミネラルが含まれています。ここでは、よもぎ青汁に期待できる効果や栄養成分、副作用、注意点まで詳しくご紹介します。
女性にやさしいハーブ「よもぎ」とは
よもぎは、古くから万能薬草として重宝されてきた歴史があります。よもぎの種類や歴史、産地について、詳しくみていきましょう。
種類
よもぎは、キク科ヨモギ属の多年草植物です。自然界に200種類以上も存在しており、そのうち数十種類は日本に生息しているといわれています。また、日本で広く栽培されているのは、カズサキヨモギとオオヨモギです。
歴史
よもぎは、英語で「Artemisia princeps Pampanini」と表記します。「Artemisia」と呼ばれるのは、ギリシャ神話の女神「アルテミス」に捧げられたといわれているためです。よもぎは草餅の原料として有名ですが、沖縄では風邪をひいたときに雑炊にして食べる文化があります。
そのほか、韓国では産後のケアとして、よもぎを煎じて蒸気を浴びて身体を温める「よもぎ蒸し」が人気です。
このように、よもぎは食用としてだけではなく、健康や美容に役立つ植物として重宝されてきました。
産地
よもぎの産地は、日本や中国、韓国などが中心で、ヨーロッパや北アフリカにも自生しています。日本では、全国に自生しており、3~4月に旬を迎えます。よもぎの種類によっては、海外からの輸入が必要です。
よもぎの特徴と栄養成分とは
よもぎの栄養成分と、1日の栄養摂取目安量に対する割合について詳しくみていきましょう。
よもぎ100g中の栄養成分 | 1日の栄養摂取目安量に対する割合 | |
---|---|---|
タンパク質 | 5.2g | 約10% |
カルシウム | 180mg | 約25% |
鉄 | 4.3g | 約50% |
亜鉛 | 0.6g | 約7% |
β-カロテン | 5,300㎍ | 約200% |
ビタミンB1 | 0.19g | 約15% |
ビタミンB2 | 0.34g | 約20% |
ビタミンB6 | 0.08g | 約5% |
葉酸 | 190㎍ | 約80% |
ビタミンC | 35mg | 約30% |
食物繊維 | 7.8g | 約40% |
出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
こちらは、よもぎ100g中に含まれる栄養成分表です。1回の食事でよもぎを100gも食べることは現実的ではありませんが、青汁であれば手軽に摂れます。
よもぎの中でも注目したい成分は次のとおりです。
鉄分
鉄分は、血液中に含まれるヘモグロビンの材料です。ヘモグロビンは全身に酸素を送る役割を果たすため、鉄分不足によってヘモグロビンが減少すると貧血になります。特に、生理によって出血が多い時期には、より多くの鉄の摂取が必要です。
カルシウム
カルシウムは、歯や骨などの原料です。体内のカルシウムは、99%が骨と歯、残り1%が血液中や筋肉などに存在します。カルシウムが不足すると、骨が自ら壊れて補うため、骨粗しょう症の原因になります。
身体に多量のカルシウムを溜め込めないため、毎日欠かさず摂りたい栄養素の1つです。
β-カロテン
β-カロテンは、体内でビタミンAに変換されて作用する栄養素です。皮膚や粘膜の健康維持に役立つため、美容を追求している人は意識的に摂りましょう。その一方で、妊娠中は摂りすぎないように注意が必要です。
よもぎ青汁であれば、1日の目安量を守ることでβ-カロテンを摂りすぎる心配がありません。
ビタミンB2
ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康を保ったり、タンパク質をエネルギーに変換するのをサポートしたりする栄養素です。活動量が多いほどに、ビタミンB2が多く消費されます。そのため、家事や育児、仕事などで身体を動かすことが多い人は、意識的に摂ることが大切です。
葉酸
葉酸は、細胞やタンパク質を作るときに必要なDNAの合成に関わる成分です。不足すると、赤血球が不足して貧血になったり、細胞分裂に異常が起きて先天性異常が起きたりする可能性があります。
食物繊維
食物繊維は、便通を整えるために必要な成分です。日本人は食物繊維が不足しがちといわれているため、意識的に摂りましょう。食物繊維の摂取目安量を満たすには、多量に野菜やきのこ類を摂らなければなりません。よもぎ青汁であれば、毎日手軽に食物繊維を摂れます。
よもぎ入り青汁に期待できる効果・効能って?
よもぎ入り青汁に含まれる栄養や食物繊維によって、どのような効果を得られるのか詳しくご紹介します。
美肌効果
よもぎ青汁には、β-カロテンやビタミンB2など、皮膚や粘膜の健康維持に役立つ成分が豊富に含まれています。そのため、肌トラブルのリスクが下がることで、美肌を保ちやすくなるでしょう。毎日ケアを続けているのに肌が荒れがちな方におすすめです。
便通の改善
よもぎ青汁には、食物繊維が豊富に含まれているため、毎日欠かさずに飲むことで便通の改善が期待できます。毎日、下痢や便秘に悩まされていたり、自炊をする時間がなくて野菜が不足しがちであったりする方におすすめです。
貧血の改善
貧血になると、めまいや立ちくらみ、頭痛、冷えなど、さまざまな症状が現れます。鉄分を豊富に含むよもぎ青汁を毎日続けることで、貧血が起こりにくくなるでしょう。生理中は出血によって鉄分の必要量が増えるため、より意識して摂りたいところです。
骨粗しょう症の予防
よもぎ青汁には、不足しがちなカルシウムが豊富に含まれています。若いころからカルシウムを十分に摂っておくことで、骨粗しょう症のリスクが下がるでしょう。牛乳やヨーグルト、チーズなどが苦手な方は、よもぎ青汁からカルシウムを補ってはいかがでしょうか。
コレステロール値を下げる
よもぎに含まれる葉緑素は、血液中に含まれるヘモグロビンと似た構造を持ちます。血液中のコレステロールを吸着することで体外への排出を促し、コレステロール値を低下させるといわれています。健康診断でコレステロール値を指摘された方や、揚げ物や炒め物を食べることが多い方におすすめです。
胃の調子を整える
よもぎには、胃の健康を保つ効果が期待できます。胃がチクチクする、胃がもたれる、といった症状にお悩みの方におすすめです。また、ストレスによって胃がダメージを受けている方も、よもぎ青汁を毎日欠かさず飲みたいところでしょう。
血行促進
よもぎには、身体を温める働きがあるといわれています。身体が温まることで血流が促されるため、酸素と栄養が全身に行き渡ります。手足が冷たい、脚がむくむ、身体が冷えやすい、といった方におすすめです。
喘息のケア
よもぎの葉を浸出した薬湯を飲むことで、呼吸が楽になるといわれています。そのため、よもぎ青汁を飲むことで、何らかの形で呼吸が楽になり、喘息の症状が和らぐ可能性があります。喘息までいかなくとも、咳が出るとなかなか止まらない方も試してみてはいかがでしょうか。
食欲の増進
よもぎには、食欲を高める成分が含まれているといわれています。風邪で食欲がでない、ストレスが溜まって食べ物を受け付けない、といった方におすすめです。また、よもぎ青汁は飲み物のため、食欲がなくても栄養を摂れます。
よもぎの副作用と注意すべき点とは
よもぎ青汁を始めるときに気になるのが副作用でしょう。よもぎ青汁の副作用と飲むときの注意点を詳しくご紹介します。
よもぎ青汁の副作用
よもぎに副作用の報告はありません。ただし、独特の香りがあるため、食べ過ぎると気分が悪くなる可能性があります。よもぎ青汁は、飲みやすさにこだわって作られているものが多いので、香りで気分が悪くなる心配はほとんどありません。
よもぎ青汁の注意点
よもぎ青汁を飲むときは、次の注意点を守りましょう。
妊娠中は避ける
よもぎに含まれるツヨンには、子宮収縮作用があるため、妊娠中の摂取を避けた方がよいといわれています。ただし、よほど過剰に摂らない限り、心配はないというのが一般的な見解です。
特に、よもぎ青汁は他にもさまざまな野菜を使用しているため、ツヨンを多量に摂ってしまう心配はほとんどありません。
過剰摂取は避ける
どのような食べ物や飲み物も同じですが、過剰に摂ると体調に何らかの異変が起こる可能性があります。よもぎには、過剰摂取に注意が必要な栄養も含まれているため、1日の目安量を守って摂ることが大切です。
よもぎ青汁のパッケージに記載されている1日の摂取目安量を守りましょう。
薬を服用中の方は事前にかかりつけ医に相談する
薬を服用中の方は、よもぎに含まれる成分と薬の相性に問題がないか、かかりつけ医に確認しましょう。例えば、ビタミンAとテトラサイクリン系抗生物質を一緒に飲むと、激しい頭痛が起こる可能性があります。
よもぎ青汁には、体内でビタミンAとして作用するβ-カロテンが豊富に含まれているため、避けた方がよいでしょう。ただし、β-カロテンと一緒に薬を飲んだからといって、必ずしも症状が現れるわけではありません。
飲み合わせの相性については、自分で調べるよりも医師に確認した方が確実です。
カフェインと一緒に摂らない(栄養吸収阻害)
カフェインには、鉄分やカルシウムの吸収を阻害する作用があるため、よもぎ青汁と一緒に飲まない方がよいでしょう。よもぎ青汁の貧血や骨粗しょう症の予防効果が低下する可能性があります。
よもぎ青汁のよくある質問
よもぎ青汁を選ぶとき、さまざまな疑問や不安が思い浮かぶのではないでしょうか。ここでは、よくある質問に回答いたします。
効果がないとの口コミがありますが本当に効果があるのでしょうか?
よもぎ青汁に限ったことではありませんが、健康食品は栄養補給を目的としています。栄養補給によって身体の状態が整っても、それを実感できるとは限りません。つまり、「効果がなかった」という口コミは、「私は健康効果を実感できなかった」という意味なのです。
身体は栄養を利用して機能を維持しているため、その仕組みが何らかの原因で崩壊していない限りは、よもぎ青汁の効果が発揮されないことはありません。
また、栄養補給によって健康や美容の効果を実感するには、一定期間以上は続ける必要があります。長く続けることで、実感しやすくなるでしょう。
また、コレステロール値が気になる方がよもぎ青汁を継続的に飲むことで、検査結果が変わる可能性もあります。事前に検査を受けておいて、半年から1年ほどよもぎ青汁を続けてから検査を再び受けてみてはいかがでしょうか。
よもぎの青汁はいつ飲めばいいのでしょうか?
よもぎ青汁を飲むタイミングに指定はありません。ただし、毎日欠かさず続けることが大切なため、飲み忘れを防ぐためにも飲むタイミングを決めておきましょう。寝ている間に身体の細胞が修復されるため、その準備を整える意味でも、入浴後や寝る前の水分補給として、よもぎ青汁を飲んではいかがでしょうか。
よもぎのおすすめの利用方法や摂り方はありますか?
よもぎは、綿の袋に入れて湯舟に浮かべて「よもぎ風呂」にしたり、餅に混ぜて「草餅」にしたりするのもおすすめです。よもぎ風呂は、よもぎの温熱効果によって身体が芯から温まります。
草餅は、よもぎの香りを楽しめて、リラックス効果が期待できます。
よもぎ入りの青汁をあえて選ぶ必要はあるのですか?
よもぎ青汁のメリットは、よもぎの栄養を手軽に摂れることです。また、よもぎの香りによって飲みやすくなっている商品もあります。そのほか、コレステロール値を下げたり喘息をケアしたり、さまざまな健康効果が期待できることもメリットです。
さらに、貧血や冷えといったよくある悩みにもアプローチできるため、これらの不調に悩む方におすすめです。また、他の青汁と比べても、貧血予防に役立つ鉄分や食物繊維、皮膚や粘膜の健康維持に役立つβ-カロテンが豊富に含まれています。
全身の健康ケアをしながら美肌を目指したい方に向いているでしょう。
まとめ
よもぎ青汁には、β-カロテンや鉄分、カルシウム、ビタミンB群などが豊富に含まれています。健康と美容の両方を追求したい方には、特におすすめです。また、よもぎの良い香りを楽しめるため、長く続けやすいでしょう。よもぎ青汁は、実績と信頼があり、安全性が高いメーカーの商品を選んでくださいね。