2021年8月薬機法の法改正!メーカーが勝ち残るための3つのこと

新型コロナウイルスへの対応や、企業のテレワーク化が進む中、より健康への意識が高まっています。また、人生100年時代とも言われ、いかに健康寿命を伸ばすかが大事という認識が世の中でも一般的に広まっています。

そんな世の中の流れに合わせて、多くの健康食品や化粧品などの新商品が多数生まれ、メーカーは自社の製品のアピールに試行錯誤を行っているかと思います。

大手の広告代理店にマーケティング・ブランディングを依頼するメーカー、自社で広告宣伝を行うメーカーなど様々な取り組みを行い、試行錯誤を繰り返しています。

では、そんな試行錯誤を繰り返しているメーカーの中でも、勝ち残っているメーカーに共通していることは何でしょうか。
薬機法に特化したマーケティングに関わる私が感じている、メーカーが勝ち残るために必要なことを3つまとめてみました。

2021年8月より課徴金制度がスタート!

健康食品や化粧品を製造・販売しているメーカーにとって、世の中的に大きな変化が今年の8月にありました。

それは、薬機法の課徴金制度の開始です。

もともと、薬機法違反とみなされた場合、重たい刑事罰でも「2年以下の懲役もしくは200万円以下の罰金」に処され、またはこれら両方で済んでいたため、正直、指摘されてから考えれば良いという人もいたようです。

しかし、「課徴金制度」が始まりますと、「原則、違反を行っていた期間中における対象商品の売上額×4.5%を課徴金として支払うこと」になってしまいます。

そのため、今まで以上に気にかけ、表現を気をつけ、効果効能等の表現を守る必要がメーカーには出てきました。

今までもほとんど見る機会はなかったと思いますが、
「糖尿病を治します」
「糖尿病の方にオススメです」
「腸内環境を整えます」
「これを飲めば夜もぐっすり眠ることができます」
といったキャッチーな表現はより一層厳しく罰せられ、見られなくなっていくでしょう。

この記事執筆時にはまだ大きなニュースにはなっていませんが、これから多くの企業が罰せられ、広告業界も厳しくなっていくことが予想されています。

課徴金制度開始に伴い、企業に求められること

薬機法の課徴金制度が始まり、対応が必要と考えているメーカーも多いかもしれません。
では、具体的に何が変わるのでしょうか。

正直なところ、具体的には何も変わりません。

8月1日の薬機法改正で、薬機法自体の内容や表現方法の幅が変わったわけではないからです。
今まで薬機法や関連法令を意識して、広告を出してきたメーカーからすると具体的な対応は不要かと思います。むしろ、あまり意識せず、広告を出してきたメーカーへの処罰が増えるので、しっかりやってきたメーカーにとってはメリットしかないと言えるでしょうか。

では、自分たちがしっかり薬機法等を意識してきたか自信がないメーカーはどうすればいいのでしょうか。

そんなメーカーが勝ち残るために意識するべき3つのポイントをまとめてみました。

メーカーが勝ち残るための3つのこと

1、薬機法を守ることを改めて意識する

まず初めに意識することは「薬機法を守ることを改めて意識する」です。
これは今回の薬機法改正に限ったことではありません。

世の中は常に変化しています。
今日の常識が明日には非常識になっていることもあるかもしれません。

去年今年は新型コロナウイルスの影響をどの業界でも受けたかと思います。
新型コロナは仕方ない、今まで通りやっていこうとしたメーカーは悪い意味で大きな影響を受け、新型コロナに対応しようと柔軟に対応したメーカーは良い意味で大きな影響を受けたかと思います。

進化論で有名なダーウィンの名言にもこのような言葉があります。
「強い者、賢い者が生き残るのではない。変化できる者が生き残るのだ。」

その時代、流れに対応することが必要となってきます。

今回の薬機法改正で課徴金がスタートしたから慌てるのではなく、改めて薬機法等を意識したアピールを行ってみるといいでしょう。

2、常に顧客目線

2つめはメーカーの基本でもありますが、「常に顧客目線」でアピールすることです。

健康食品メーカーを例にとるとわかりやすいかもしれませんが、健康食品の原則は顧客の「実感」「体感」です。

メーカーがどれだけ良いものを作ったとしても、顧客がその摂取の目的と意図が明確に理解していないと使ってもらうことすら難しく、逆にその目的と意図が明確に伝わることが愛用し続けてくれる唯一の原理だと言われています。

つまり、実感できる商品力があること、そして、それを適切な人に届け、情報を的確に伝える力が必要です。

また、ここでいう商品力に関して補足しますと、メーカーはもちろん良いものを作ろうと日夜商品開発に努力を惜しまないと思いますが、その商品開発の方向性もとても大事です。

それはターゲットがその商品を本当に欲しいと思うかです。

健康食品という名のごとく、健康を求めている人からするとそれらが体に良いのは分かります。
しかし、例えば、20代前半の方にNMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド)のサプリメントを進めたとしてもあまり響かないと思います。
(NMN:年齢を重ねても元気な活動を続けたい方におすすめな成分)

一方、化粧品・雑貨で言いますと、新型コロナウイルスへの関心が高まり、除菌ができるものが多数開発されています。
その中でも毎回アルコール除菌を繰り返すことで、手荒れが気になるといった声が多数あがっていました。そこで、保湿成分を含んだものや、持ち運びの際におしゃれに使えるものなどより顧客満足度が上がるものが多数誕生しました。

簡単な例を出しましたが、顧客が持つ解決したい課題やニーズを常に拾い理解して、それに応えていく姿勢が大切です。

顧客が持つニーズを解決したいという想いはあるが、そもそもニーズがわからないという方は、まずは今現在愛用してくれてる顧客に「何故」愛用し続けてくれているのか、を聞いてみるといいかもしれません。

これからの時代は、顧客と一緒に会社を大きくしていく時代なのかもしれません。

3、プロの力を借りることも必要

ここまで「薬機法を守ることを改めて意識する」と「常に顧客目線」であることが大事だと伝えましたが、最後3つ目は「プロの力を借りることも必要」ということです。

もちろん今までうまくいったから大丈夫。という考え方もとても素晴らしいのですが、日々変化する世の中に対応するためにも、プロの力を借りることも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

初めは費用がかかるので高く感じることもあるかもしれませんが、その分きちんと売上が上がればその費用も回収する、むしろ上回ることが可能になります。

特に薬機法を意識した結果、言い回しがおかしくなり、売上が落ちてしまった。
届けたい顧客層がいるが、その人たちに広告が届いていない。
と言う声をよく聞きます。

メーカーは顧客に合わせて商品を作るプロです。
同じようにそれぞれの分野でプロとして活躍している人たちが力を合わせることで、より大きな結果が生まれると思います。

勝ち残ることだけではなく、より売上をあげる、より顧客へ商品を届けることを意識している人はプロの力を借りることを健康してみてはいかがでしょうか。

まとめ

メーカーが勝ち残るために大事なことをまとめてみました。
薬機法を意識するといったテクニックの話もありましたが、基本は目の前の顧客を大事にす続けることです。

大事にしたい顧客が何に悩んで、何を解決したいと思っているか。それを考え実現し続けることが勝ち残るために一番必要なことかもしれません。

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