【結論出ました】青汁が野菜不足をどこまで補えるのか徹底分析
厚生労働省で推奨されている成人1日の推奨野菜摂取量は350gとされています。(引用:21世紀における国民健康づくり運動)
しかし実際の成人1日の野菜摂取量の平均は292gとなり、約7割が野菜不足に陥っていることになります。
そこで青汁を取り入れた場合、この野菜不足がどの程度補えるのかを調査してみました。
わかっているけど野菜不足が続いている方、効率よく野菜不足を解消したい方は、是非チェックしてみて下さい。
野菜不足になるとどうなる?
野菜には私たち人間が体内で生成できない食物繊維や各種ビタミン、ミネラル、アミノ酸、β‐カロテン、ポリフェノール、酵素などが豊富に含まれています。
そのため野菜不足になると、以下のような症状が起こりやすくなるといわれています。
- 便秘
- 肌荒れ
- 免疫力低下
- 疲れやすい
- 体臭
- 生活習慣病
- イライラしやすくなる
野菜に含まれる食物繊維は、腸のぜん動運動を活発にし腸内環境を整えてくれます。
腸内環境が悪くなると便秘になりやすく、老廃物が体に溜まるリスクが高くなります。
健やかな肌を保つビタミンAやCは、粘膜や目の健康にも欠かせません。
ビタミンB群は「代謝ビタミン」とも呼ばれ、糖質をエネルギーに変換する重要な役割を果たします。
またビタミンEは強い抗酸化作用があり、血行を良くする働きもあるので冷え性の改善にも有効です。
これらの野菜から摂取できるビタミンは、私たち人間に不可欠な栄養素で不足すると疲れやすくなり、生活習慣病や免疫力低下にもつながります。
カルシウムや鉄分、カリウムなどのミネラルはイライラを防ぐ効果があり高血圧を予防してくれます。毎月月経がある女性は鉄分を積極的に摂取したほうが良いでしょう。
ポリフェノールや酵素は紫外線やストレスなどによって発生した活性酵素を除去してくれるため、若々しい毎日をサポートしてくれます。
このように野菜は、私たち人間の体に不可欠な栄養素を補う為になくてはならない食品なのです。
効率よく野菜の栄養素を摂取する方法
野菜不足を補うには、まず効率よく野菜を摂取することが大切です。
以下では、効率良く野菜の栄養素が摂取できる方法をご紹介します。
もともと野菜嫌いな方は、是非ためしてみてください。
加熱してカサを減らす
生野菜で350g用意すると両手いっぱいで5杯分ぐらいの量になり、毎日摂取するのは容易ではありません。
そこで活用したいのが加熱してカサを減らす方法です。
しかし長時間加熱すればするほど、ビタミン類やβ‐カロテンなどの栄養素は損なわれてしまいます。
また野菜を茹でた場合、茹で汁を捨てるとビタミンB群やCの水溶性ビタミンが流れてしまう可能性があります。
加熱する際は電子レンジで軽く調理するか、ボイルでも最低限の調理に抑えておきましょう。
ミキサーですり潰す
栄養素をなるべく損ないたくない場合、ミキサーですりつぶす方法もお勧めです。
野菜があまり好きでない方は、凍らしてから冷凍フルーツや牛乳などと一緒にミキサーにかけるとスムージーとして美味しく摂取できます。
この方法は余った野菜でもできるので、節約にもなりますよ。
青汁を取り入れる
今回のメインとなる青汁で補う方法は、野菜嫌いの小さいお子さんにもオススメです。
ミキサーですり潰しただけだとどうしてもニオイが気になることもありますよね。
青汁に使用されるケールや大麦若葉などのスーパーフードは、通常の野菜の何倍もの栄養素が含まれています。
また最近の青汁は粉末やゼリータイプも発売され、食べやすい風味のものが多くなっています。
オヤツ代わりや食事のお供にも適しているため、工夫次第でかなり効率よく野菜不足が補えます。
ただし青汁はあくまでも栄養補助食品です。食事でしっかり野菜を摂取した上で取り入れるようにしましょう。
青汁にはどのような栄養が含まれているの?
青汁には、スーパーや市場であまり見かけることがないケール・大麦若葉・明日葉・桑の葉などが主原料によく使われています。
これらの栄養価は非常に高く、食物繊維を始めβ‐カロテンやビタミン類、クロロフィル、ミネラルなどが豊富に含まれます。
また原材料によって、独自の栄養素が含まれるため目的にあった食品が含まれているものを選ぶとさらに健康的に過ごすことができます。
4大原材料の栄養素
ケール
ケールはアブラナ科の一種で、ビタミンCにカルシウム、β‐カロテンが豊富に含まれ、青汁の「元祖」といえます。
冷凍青汁に使用されていることが多く、苦味や青く臭さが強いイメージがありますが食べやすい種類を選べば生でも美味しくニオイも気になりません。
良い睡眠に導くといわれる「メラトニン」という成分が含まれるのがケールの特徴で、様々な青汁が発売されているにも関わらず根強い人気があります。
また最近の研究では、免疫力強化の要因となる「NK細胞」を活性化することもわかっています。
その他に、通年性アレルギーの症状を和らげる効果も期待できます。
大麦若葉
大麦若葉が粉末青汁に使用されるようになり、青汁市場は急成長したといっても過言ではありません。
大麦若葉は、ビールや麦茶の原料となる大麦の若葉のことで、食物繊維を豊富に含んでいます。
クセがなく、抹茶のような味わいでケールよりも飲みやすいので、幅広い年齢層から人気があります。
各種ビタミン類や、ミネラルなど含まれる栄養素の種類はケールと変わりありませんが、
全体的にバランスが良いのが特徴といって良いでしょう。
鉄分はケールよりも多く、抗酸化作用に優れたSOD酵素(スーパーオキシドジスムターゼ)が含まれているため、高コレステロール血症など様々な生活習慣病を予防してくれます。
明日葉
明日葉(アシタバ)は日本原産のセリ科で、薬用植物の1種です。
古くから「不老長寿の野菜」として親しまれβ-カロテンを筆頭に各種ビタミン類カリウム、ナトリウム、食物繊維などが豊富に含まれています。
また野菜には珍しいビタミンB12も含まれ、貧血や脳の神経にも有効に働きます。
明日葉には、独自のポリフェノール「カルコン」が含まれているのも大きな特徴。
抗酸化作用に優れたカルコンには、抗菌、抗炎症性作用にくわえ糖尿病予防も期待できます。
桑の葉
桑の葉はクワ科の植物で蚕の餌としても有名です。葉だけなく、実も「マルベリー」と呼ばれ甘くて美味しいため人気があります。
食物繊維とカルシウム、β-カロテン、ビタミンEが豊富に含まれ便秘や健康数値が気になる方に効果が期待できます。
また、桑の葉に含まれる「1-デオキシノジリマイシン(DNJ)」は糖質が小腸で吸収されるのをブロックする働きがあり、食べ過ぎが気になる方にも適しています。
青汁で効率よく野菜不足をカバーするには?
青汁で効率よく野菜不足をカバーするには、日頃から栄養素のバランスを心がけた食事を意識し、毎日継続して推奨摂取量を飲むことが大切です。
青汁はあくまで栄養補助食品であるため、飲むとすぐに効果を実感できるものではありません。
また人間には新しい細胞や組織に生まれ変わるターンオーバーがあるため、最低でも3ヶ月以上は青汁を続けていくのが理想とされています。
どのくらい野菜の栄養素が補えるか3商品で検証
実際に、青汁1食分でどのくらいの野菜の栄養素が補えるのか以下の3商品で検証してみました。
ご存じ「キューサイのTHE KALE」はケールの冷凍青汁、「山本漢方 大麦若葉末」は大麦若葉が主原料の粉末青汁、「栄養特化型青汁スムージーVI-DA」は大麦若葉が主原料の青汁スムージーとなっています。
18~49歳の成人男性と女性を対象に比較しています。
3種類の形状と原料で栄養素に違いがあるのかも見ものですよ!
女性 | 男性 | キューサイのTHE KALE | 山本漢方大麦若葉粉末 | 栄養特化型青汁スムージーVI-DA | |
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エネルギー | 1950~2000kcal | 2650kcal | 17kcal | 12kcal | 22.4kcal |
タンパク質 | 50g | 60g | 1.0g | 1.0g | 1.0g |
食物繊維 | 18g以上 | 20g以上 | 0.2g | 1.24g | 4.5g |
鉄 | 10.5㎎ | 7~7.5㎎ | 0.2㎎ | 1.25㎎ | 7.3㎎ |
ビタミンA | 650~700μg | 850~900μg | 140μg | ー | 794.4μg |
ビタミンB1 | 1.1㎎ | 1.4㎎ | 0.06㎎ | 0.02㎎ | 1.4㎎ |
ビタミンB2 | 1.2㎎ | 1.6㎎ | ー | 0.04㎎ | 1.5㎎ |
ビタミンB6 | 1.2㎎ | 1.4㎎ | ― | 0.02㎎ | 1.7㎎ |
ビタミンB12 | 2.4μg | 2.4μg | ― | 0.02μg | 3.7μg |
パントテン酸 | 4㎎ | 5㎎ | ― | 0.06㎎ | 6.6㎎ |
葉酸 | 240μg | 240μg | ― | 12μg | 280μg |
ビタミンC | 100㎎ | 100㎎ | 193㎎ | 2.1㎎ | 104㎎ |
ビタミンD | 5.5μg | 5.5μg | ー | ー | 6.5μg |
ビタミンE | 6㎎ | 6.5㎎ | 175g | 0.36㎎ | 7.5㎎ |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015)」
【結果】
上記の表でわかるように、1食分で野菜の栄養素が補える商品は「栄養特化型スムージーVI-DA」となりました。
成人女性の各栄養素の1日推奨摂取量を1食分でほぼオールパーフェクトに満たしているのにも驚きですね。
野菜不足を解消したい場合、このように様々な原料を使用している青汁スムージーだと栄養素が豊富に含まれているようです。
ただし商品によって栄養成分に差があるため、購入する際は成分表を確認してから購入しましょう。
青汁+たんぱく質を意識しよう!
野菜不足を補う上で、意識していただきたいのがタンパク質の摂取も忘れないことです。
野菜に含まれるビタミン、ミネラル、β-カロテンなどの栄養素は、人間の体内で合成できないものが多く欠かすことができません。
しかし肌や髪の元となるタンパク質は肉や魚、大豆などの方が多く含まれます。
体内のタンパク質が不足すると、コラーゲンそのものが減少しハリやコシがなくなってしまします。
また臓器や筋肉もタンパク質で構成されているため、基礎代謝量に影響します。
タンパク質も効率よく摂取したい方は、プロテインも併用して飲んでみても良いでしょう。
飲むタイミングも工夫すると◎
体の構造を理解して青汁を飲むタイミングを工夫すると、さらに良い効果が実感できるかもしれません。
というのも、私たち人間の体は、食べた栄養素の順に消化するといった特性があります。
そのため食物繊維→タンパク質→脂質→糖質の順に食品を摂取すると糖質の吸収が抑えられます。
結果、食後の血糖値の上昇が穏やかになり、肥満の原因となるインスリンの分泌を最低限に抑えることができます。
食事の最初に野菜を摂取するのが困難な方は、青汁を代用するとこのような作用が期待できますよ。
青汁が食生活改善のキッカケに
青汁を摂取することによって、得られるメリットは栄養素だけではありません。
青汁がきっかけで無意識に普段の食生活も意識するようになり、食事以外にも適度な運動など健康に意識を持つようになります。
最近、生活習慣や食事が乱れている感じている方は、一度青汁を取り入れて健康に意識を向けてみましょう。
まとめ
最近では都市化開発が進み、土壌が痩せてしまったことがきっかけで野菜自体の栄養価も全体的に低下しているといわれています。
またコンビニ食や外食する機会が増えた働き盛りの現代人にとって野菜不足は、将来の健康にも影響を与えかねません。
そこで青汁のような栄養補助食品を取り入れると、効率よくこのようなリスクが回避できます。
1日に食べている野菜の量を確認して、必要であれば今回ご紹介した方法で対策をとりましょう。