【朝or夜?】青汁をいつ飲むかが重要!効果的なタイミングを解説

青汁は食品なので基本的にいつ飲んでも良いのですが、それだけについ飲むのを忘れ、夜寝る前になって飲んでいなかったと気づくことがあります。そんな時、今から寝るのに飲んでも大丈夫だろうかと不安になって、その日は飲まなかったことはありませんか?次の日もまた飲むのを忘れていたなんてことも、あるかもしれません。

毎日飲もうと思っていても、飲むタイミングがわからず何日か飲まずに過ごしてしまうことはありがちです。飲み忘れを防ぐために、今回は青汁を飲むタイミングについて整理してお伝えします。さらに目的によって青汁を飲む適切なタイミングが異なるので、合わせて覚えておくと効率的に青汁の栄養を取り込むことができます。

夜寝る前に青汁を飲んでもいい?

まず、なぜ夜に寝る前の飲食は控えた方がよいといわれているのか、その理由について考えてみましょう。

就寝前の飲食を控えた方がよいと言われる理由

寝る直前に食事をするのはよくないといわれています。睡眠中は身体を休息させるために、起きている時よりも呼吸数・血圧が下がります。食事をすると、栄養を体内に取り込むための活動(消化)をはじめます。消化活動がはじまると、消化管に血液がたくさん送り込まれ、消化吸収のためにエネルギーを使うので体温も上昇します。食事をすると身体が温まるのは、そのためです。(*1)

消化吸収するのに要する時間は、吸収する栄養素によって異なります。脂肪やタンパク質はそのままでは吸収されず、胃や十二指腸などで酵素によりアミノ酸や脂肪酸などの小さな分子にまで分解されてから腸内で吸収されるため、時間もエネルギーも必要なのです。(*2)
食事後すぐに眠ってしまった場合は消化活動が十分にできなくなり、消化管に負担がかかってしまいます。そのため寝る直前の食事は避けたほうが良いと言われています。

青汁は寝る前に飲んで大丈夫か

では青汁の場合はどうでしょうか。夜寝る前に青汁を飲むことによる、消化管への負担の大きさを考えてみると良いと思います。
青汁に含まれる栄養素は、主にビタミン類・食物繊維・ミネラル類です。これらは酵素などにより分解される必要はなく、食物繊維以外はそのまま腸内で吸収されます。そのため胃腸にかかる負担は脂肪やタンパク質を含んだ食事に比べると軽いです。
さらに青汁は液体にして飲むので、固形の食品よりも胃に留まる時間は少なくなるので負担は軽くなります。

これらのことを考えると、寝る前に青汁を飲んでも身体への負担はあまり考えなくても良いといえそうです。次に青汁を飲む目的別に効果的なタイミングを紹介します。

野菜不足を補う目的なら朝に飲む

青汁を飲む目的が野菜不足を補うためという人には、朝食時に青汁を飲むのがおすすめです。朝はあわただしく、バランスの取れた朝食を準備する時間もゆっくり食べる時間もないという方でも、青汁なら短時間ですばやく用意できます。

睡眠中でも身体は活動している

身体の休息のために睡眠が必要ということはすでに説明しましたが、睡眠中も体内では細胞の補修や代謝が行われています。睡眠中に成長ホルモンが分泌されますが、このホルモンは成長期には骨を伸ばすなど、身体を大きくする働きがあることが知られています。大人になっても、成長ホルモンは細胞の補修や代謝など、生きていくために必要な働きに関与しています。例えば骨の代謝は大人になっても必要です。骨を伸ばすのではなく、修復補強の作業が必要だからです。また糖・タンパク質・脂質の代謝は睡眠中にも行われています。代謝にはビタミンやミネラルなどの栄養素が必要です。寝ている間は食事ができないので、体内に貯蔵している栄養素を使って活動をするのです。(*3)(*4)

朝は減った栄養素を補給して

朝起きた時には寝ている間に使った栄養素を補給する必要があります。青汁はビタミンやミネラルを豊富に含むので、朝食にぴったりといえます。また睡眠中にも呼吸をつづけ、汗もかきます。汗だけではなく、呼気中からは水蒸気として体内の水分が出ていくのです。朝になると脱水状態になっているため、水分補給が必要です。その点、青汁は水などの液体に溶かして飲むので、ビタミンやミネラルなどの栄養素と一緒に水分も補給できます。(*5)

忙しい朝だからこそ青汁を

青汁をお茶がわりに水に溶かして飲むと、忙しい朝でも簡単です。青汁は生の緑色野菜で作られるので、調理で熱によって壊れる栄養素も含まれているのが嬉しいところ。食物繊維、ビタミン類、ミネラルなどを含む緑色野菜が不足しがちな方には、朝食に取り入れていただくのがおすすめです。
ヨーグルトや牛乳・豆乳に混ぜて飲むと青汁が苦手な人にも飲みやすくなり、脂質やカルシウム、タンパク質なども摂取することができます。

食べ過ぎを防ぐ目的なら食前や間食として飲む

ダイエットや食べ過ぎを防ぐ目的で青汁を飲む人は、食前のタイミングや間食として青汁を飲むのがおすすめです。緑色野菜に含まれている食物繊維は、食べ過ぎを防ぐほか、消化吸収を緩やかにするため皮下脂肪もつきにくくなるのです。その理由について、以下で説明します。

食物繊維の種類と不溶性食物繊維の働き

食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類があり、緑色野菜には両方の食物繊維が含まれています。食物繊維は体内で膨らみ満腹感を感じやすいので、食べ過ぎを防止することができます。そのためダイエット向けの食品には、食物繊維が使われています。

人間は食物繊維を消化することはできず、栄養素として体内には取り込まないのですが、腸壁を刺激して便意を促したり、便の体積を増やして腸内のお掃除をします。また一部は腸に住む善玉菌に利用され、腸内環境を整えてくれます。これらは不溶性食物繊維の働きです。(*6)

水溶性食物繊維の働き

水溶性食物繊維は腸内で糖や脂肪の吸収を抑える働きがあり、ダイエット中の人に適しています。糖は体内に吸収されると血流に乗って全身をまわりエネルギーとして使われますが、急激に血糖値が上昇した場合には、血糖値を下げるためにインシュリンが分泌されます。

このインシュリンは過剰な糖分を中性脂肪に代えて皮下脂肪として貯蔵してしまうので、ダイエットしている人にとっては気になるところです。この点、水溶性食物繊維は糖や脂肪の吸収を緩やかにしてくれるので、食事後の急激な血糖値の上昇を抑えることができます。そのためインシュリンの分泌が抑えられ、血糖が脂肪に代謝され、皮下脂肪や中性脂肪に代わるのを防ぐことができます。(*7)

空腹感を和らげて間食や食べ過ぎを防ぐ

間食の習慣がある人は、青汁を間食として置き換えてみるのも良いでしょう。青汁で空腹が和らげば、食べ過ぎを防ぐことが可能ですし、栄養素も現代の食事では不足しがちな食物繊維やビタミン類を摂取できるのでおすすめです。

ダイエット中の人や、間食が習慣化しているけれど食べ過ぎにならないよう注意している人には、間食時にヨーグルトやプリンに混ぜても美味です。とても簡単にできるレシピを紹介します。

(1)青汁ヨーグルト
ヨーグルトはプレーンタイプの物を選びましょう。適量のヨーグルトを器に取り、青汁を加えます。はちみつでお好きな甘さに調節して出来上がりです。

ヨーグルトは、ビフィズス菌が生きたまま腸に届くタイプがおすすめです。ヨーグルトと青汁を合わせることで、腸内環境を整える善玉菌と、善玉菌の餌になる食物繊維が一度に摂取できる理想的なおやつです。

(2)青汁プリン
プリンミックスなどの商品を使うと短時間で簡単に作ることができます。せっかくの青汁なので、粗熱が取れてから混ぜるとよいでしょう。水の代わりに牛乳や豆乳を入れると食べ応えがあり、かつヘルシーなおやつになります。

健康維持が目的なら運動の後に飲む

健康維持のために青汁を飲んでいる人は、運動後のタイミングで青汁を飲むのがおすすめです。健康に気をつけて生活している人は、日常的に運動をしていると思います。運動をするとカロリーを消費し、身体の水分も失われます。運動の後は青汁を水などに溶かして飲むと、水分補給と栄養補給が同時にできます。次に運動には具体的にどのような栄養補給が必要なのかについて説明します。

運動に使われる栄養素

運動で身体を動かすためにはエネルギーが必要です。そのエネルギーは体内で糖・脂肪またはタンパク質を代謝することで作られています。運動するときに気にする消費カロリーというのは、消費したエネルギーの単位を表しています。
体内で身体を動かすエネルギーを作るためには、元になる糖や脂肪などの燃料のほか、ビタミンやミネラルが必要です。運動後にはカロリーが消費されて身軽になりますが、一緒に消費されたビタミン・ミネラルは適切に補給しなくてはなりません。ビタミン・ミネラルを豊富に含む青汁を、運動後のタイミングで飲むことをおすすめしている理由がわかっていただけたと思います。

ビタミンやミネラル不足が招くもの

運動後にビタミンやミネラルが十分に補給されないとどうなるかについても、少し説明します。ビタミンB群が不足すると、疲労感を感じやすくなります。特にビタミンB群は水溶性ビタミンで、体内に貯蔵しておくことができないビタミンです。

運動中は血液の流れがよくなりますが、それは血流にのせた酸素を全身の細胞に運ぶためです。ミネラルの一つである鉄分は、酸素を運ぶヘモグロビンの構成要素です。鉄分が不足すると、運動中に息切れしたり貧血を起こしたりするので、しっかり補いましょう。

夏は青汁を冷蔵庫で冷たく冷やした水などに溶かすと、美味しく飲むことができます。(*8)

美容の目的で飲むなら就寝2〜3時間前に飲む

美容の目的で青汁を飲んでいる人は、就寝2〜3時間前に飲むのがおすすめです。夜はメイクを落としてお風呂に入り、スキンケアで肌を整えます。寝る準備に入る前に青汁を飲むのは、眠ってから朝起きるまでの間が美肌作りには大事な時間だからです。その時間に体内でどんなことが起きるのか、説明します。

睡眠中に肌で起きること

睡眠中に成長ホルモンが分泌されることはすでに述べました。成長期には身体を大きくするホルモンとして知られていますが、大人になっても成長ホルモンは分泌し続けます。大人になってからの成長ホルモンの働きは、身体の組織・それを構成する細胞が受けたダメージの修復です。肌でいえば紫外線でダメージを受けた真皮層の修復や乾燥・傷などによる角質層のダメージ修復(肌のターンオーバーによる角質層を含む表皮の再生)などです。

肌の修復に必要な栄養素

具体的には真皮層の弾力性を生み出すコラーゲンやエラスチンの生成、表皮の生まれ変わり(肌のターンオーバー)です。これらの活動には材料となるアミノ酸や必要な物質の生成に必要なエネルギーを作り出すためにビタミンA・B群・Cなどが必要です。(*9)

緑色野菜には豊富なビタミンが含まれているので、肌の再生に必要な栄養素を補給することができます。特に水溶性のビタミンB群・ビタミンCは体内に貯蔵できないビタミンなので、毎回の食事はもちろん、食後や間食に果物などビタミン補給ができるものを食べるなどして、こまめな補給が必要です。美容のために青汁を飲むのなら、就寝の数時間前がベストです。

目的にあったタイミングで青汁を飲む習慣作りを

青汁は薬ではなく食品なのでいつ飲んでも問題はないのですが、目的を持って飲むのならその目的に最も合うタイミングで飲むことで、青汁が持つ力を効率的に利用することができます。また決まったタイミングで青汁を飲む習慣を作ることで、飲み忘れを防ぐこともできそうです。
青汁は生の緑色野菜に含まれる栄養素を含んでいますが、青汁を野菜に置き換えることはできません。食材が偏らないよう食事のバランスには気をつけて、それでも不足する分を青汁で補うようにしましょう。
味に飽きがこないように、時々はアレンジして味を変えると楽しめます。毎日のことなので記事で紹介したレシピ以外にも、簡単なレシピをいくつか持っておくと継続しやすいと思います。

(参考URL)
*1:ttps://www.jstage.jst.go.jp/article/senshoshi1960/18/7/18_7_237/_pdf
*2:http://www.jmi.or.jp/qanda/bunrui3/q_054.html
*3:https://www.nms.ac.jp/sh/ignms/soudan/hpb/pdf/NewsletterVol3(A4).pdf
*4:https://www.otsuka.co.jp/nutraceutical/about/nutrition/sports-nutrition/essential-nutrients/vitaminbcomplex.html
*5:https://pocarisweat.jp/scene/sleep/
*6:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-001.html
*7:https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-011.html
*8:https://www.otsuka.co.jp/run/guide/nutrition.html
*9:https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/41_hadaare/index3.html

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