青汁に入っているモロヘイヤって危険?モロヘイヤの特徴と副作用とは
青汁の中に入っているモロヘイヤって野菜っていうことは分かるけれど、詳しいことって意外と分からないものですよね。
どんな風に身体にいいのだろうか…
飲み続けて理想な健康状態をキープできたらいいな…
身体に良くて飲んだとしても、飲み合わせなどの副作用があるのか気になる…
そんな、疑問・期待・不安などを思っているあなたにモロヘイヤの良さや疑問点をご紹介したいと思います。
「王様の野菜」モロヘイヤとは?
まずは、モロヘイヤを知ってもらいたいので基本的なことをご紹介します。
モロヘイヤの種別は?
和名:シマツナソ(縞綱麻)
科名:アオイ科(以前から今まではシナノキ科に分類)
別名:タイワンツナソ・ナガミツナソ・ジュート
モロヘイヤの歴史
モロヘイヤの原産地は、アフリカ北部~インド西部となっていますが、エジプトを中心として中近東で栽培が多くみられてきました。
「モロヘイヤ」はアラブ語「王様の食べる野菜」という意味です。
有名なクレオパトラの古代エジプト時代から食されていました。
モロヘイヤは栄養満点のため、エジプトの王達がモロヘイヤのスープを作って飲み病気を治していたため「王様の野菜」として扱われてきました。
現在の中近東でもスープにして食されています。
日本では、1980年ごろから栽培を開始して、今ではスーパーで見かけることが多くなってきています。
モロヘイヤの名前の由来って?
モロヘイヤという名前は、エジプトの王様が重病で苦しんでいたところ、モロヘイヤのスープを飲んで病気が回復したという由来があります。
病気が治ったので、モロヘイヤを「王様の野菜」アラビア語で「ムルキーヤ」と呼んだため、モロヘイヤという名前が誕生しました。
モロヘイヤの日本の産地はどこ?
https://www.yasainavi.com/graph/category/ca=75
- 群馬県 収穫量336トン(約29%)
- 岐阜県 収穫量69トン(約6%)
- 愛知県 収穫量56トン(約5%)
- 沖縄県 収穫量52トン(約5%)
- 長崎県 収穫量51トン(約4%)
※2016年調べ
良いこと尽くしの野菜!栄養満点のモロヘイヤ!
モロヘイヤは栄養満点です!
モロヘイヤにはどんな成分が含まれているのか、カンタンな成分も含めてご紹介します。
茹でたモロヘイヤの栄養成分
βカロテン(6600mcg) | 1日当たりの目安量の約10倍(ビタミンA換算) 抗酸化力を持っている。身体の粘膜や免疫・視力をキープさせる働きがあります。 体内でβカロテンからビタミンAに変化するため、ビタミンAの働きもあるので目の疲れにも期待が持てます。 |
ビタミンK(450μg) | 1日当たりの目安量の約3倍 血液を固める働きがあり、骨を作るときに必要な成分でもあります。 骨粗鬆症の治療薬としても使われています。 |
食物繊維(3.5g) | 1日当たりの目安量の約1/6 不溶性食物繊維が含まれており、腸内のぜん動運動を促します。 不溶性食物繊維は善玉菌のエサになることで、お腹の調子を整える働きがあります。 |
カルシウム(170mg) | 1日当たりの目安量の約4倍 骨や歯を作るときに必要な成分です。 99%は骨と歯に使われて残りの1%は血液や筋肉の繊維質に含まれています。 |
カリウム(160mg) | 1日当たりの目安量の約1/15 細胞の中に含まれている成分です。 ナトリウムとカリウムが上手にバランスを取ることで、血圧の上がり下がりをコントロールしています。 ナトリウムは血圧を上げますが、カリウムは血圧を下げる働きがあります。 |
モロヘイヤを食べる時に気を付ける点
まず、モロヘイヤの茎の部分は非常にかたいので、やわらかい葉の部分を食べましょう。
ちなみに、モロヘイヤの茎を茹でてもやわらかくなることがなく、しかも不味いので茎は避けましょう。
モロヘイヤを食べる時には、アクの成分のシュウ酸が含まれています。
食べる時にはほうれん草のように一度茹でてから食べましょう。
モロヘイヤを最大限活かした食べ方!
モロヘイヤにはタンパク質が含まれていません。
骨を頑丈にするためにはタンパク質が必要になります。
そのため、モロヘイヤと合わせて食べるなら肉・卵・豆腐などのタンパク質が多めのものと一緒に食べることをおすすめします。
また、食べ方としては、茹でたモロヘイヤを刻んで納豆と和えたり、お浸しや天ぷら、ぬめりを活かしてスープにしたり、 炒め物の具としても活用できます。
モロヘイヤの主成分βカロテンの抗酸化成分に含まれるケルセチンは油分と一緒に摂ることでβカロテンの吸収率が高まると言われています。
和え物にマヨネーズを入れてみたり、揚げ物や炒め物料理など上手に油とβカロテンと組み合わせて食べてみてくださいね。
モロヘイヤ入りの青汁に期待できる効果・効能って?
モロヘイヤの効能
- 風邪予防
- 高血圧予防
- 心筋梗塞予防
- 脳梗塞予防
- 動脈硬化予防
- 便秘予防
- ガン予防
- 骨粗鬆症予防
- 胃腸の粘膜保護(消化不良予防)
モロヘイヤはβカロテンが豊富!
モロヘイヤは王様の野菜と名前がついているだけあって、栄養満点の野菜です。
注目すべき点はβカロテンが豊富に含んでいます。
βカロテンには抗酸化作用(※)があり、風邪予防・ガン予防・アンチエイジング・目の疲れなどに働きます。
いつまでも元気な身体でお肌も若々しくいるためには、食事から見直すことが大事だと言われていますが、モロヘイヤを摂ることで少しでも健康でイキイキと暮らせたらいいですよね。
※抗酸化作用って何?
抗酸化作用は、身体のサビ(酸化)に対して働くことの意味。
病気や老化は酸化が原因の1つと言われています。
元々、私たちの身体の中に抗酸化作用はあるのですが、20代を過ぎると年を重ねていくと共に抗酸化力が低下していきます。
そのため、風邪を引きやすくなったり、さまざまな老化現象が起きてきます。
モロヘイヤの食物繊維で便秘予防
モロヘイヤの成分の中に食物繊維が含まれています。
食物繊維は2種類あり、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維に別れていて、モロヘイヤは不溶性食物繊維が含まれています。
不溶性食物繊維は、名前のように水に溶けることなく逆に水分を吸収してふくらむので、腸内の便の量を増やしたり、腸内の運動を活発にさせる働きがあります。
ビタミンKとカルシウムで骨粗鬆症を予防
骨粗鬆症は骨の中に含まれているカルシウムが減っていき、骨の中がスカスカな状態になり骨折を起こしやすくなります。
骨を生成するには、ビタミンKとカルシウムが欠かせません。
ビタミンKはカルシウムが骨になるように助ける働きがあり、カルシウムは骨の元になります。
骨はカルシウムが骨から溶けだしたり、吸収されたりします。
そのため、カルシウムを摂って骨を作り、ビタミンKはカルシウムの骨づくりをサポートします。
特に女性は年齢を重ねて閉経を迎えていくと女性ホルモンの一種「エストロゲン」(※)が減っていき、骨に含まれるカルシウムがどんどんと溶けだすので、骨粗鬆症になる可能性が出てきます。
そのため、骨を生成させるビタミンKとカルシウムを摂る必要性が出てきます。
※エストロゲンって何?
女性ホルモンの1つ。女性ホルモンには「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」という2種類のホルモンバランスで成り立っています。
エストロゲンは女性らしい身体作りをキープするホルモンとも言われています。エストロゲンは生理周期の子宮に関わるだけではなく、骨の形成にも関わっているのです。
モロヘイヤはどんな人に向いているの?
モロヘイヤは高栄養なため、お子様からご高齢の方まで男女問わずに食してもらいたい野菜です。
【モロヘイヤを特におすすめする人】
- 成長期のお子様
- 風邪を引きやすい免疫力が低め
- PC作業で目が疲れている
- 日頃から野菜不足を感じている
- 閉経前後(30代後半以降)の女性
- アンチエイジングを意識している
- 健康診断で動脈硬化や生活習慣病などの結果を恐れている
- 普段から健康のために栄養を意識している
- 骨密度診断を受けて数値が低め
青汁の中にモロヘイヤが入ることのメリットは?
よくある青汁には、大麦若葉やケールなどの葉が入っているものが販売されていますが、青汁に入っているモロヘイヤはどこが違うのでしょうか?
大麦若葉やケール入りの青汁ではなく、モロヘイヤが入った青汁を意識して選ぶメリットはあるのでしょうか?
また、モロヘイヤだけの飲み物ということではなく、青汁の中にモロヘイヤがあることで期待できることは何なのかを調べてみました。
大麦若葉やケールが入った青汁とモロヘイヤが入った青汁の違いは?
大麦若葉の栄養成分
- カルシウム
- 鉄
- 亜鉛
- カリウム
- マグネシウム
- βカロテン
- ビタミンB1
- ビタミンC
- 食物繊維
- アミノ酸
- 葉緑素
青汁のモロヘイヤとの違いは、ミネラル分が多く含まれている点です。
モロヘイヤの骨の生成を助ける成分や高血圧予防のような成分が含まれていない点が大きな違いとなっています。
ケールの栄養成分
- βカロテン
- 食物繊維
- ビタミンC
- ビタミンE
- カルシウム
- 食物繊維
- ルテイン
- メラトニン
青汁のモロヘイヤとの大きな違いは、青汁のケールはデメリットとして、とても苦くて飲みにくい点があります。
まとめ
- 大麦若葉はミネラル分が豊富です。
- ケールは苦くて飲みにくい点があります。
- 大麦若葉・ケールとともにモロヘイヤだけの成分が含まれていない点があげられます。
青汁に入ったモロヘイヤを飲むことで期待できる効果とメリットは?
まず、青汁だけに注目すると、ビタミンC・ビタミンEが多く含まれています。
そのため、美肌や抗酸化力に特化しています。
他にはメーカーにもよりますが、食物繊維が入っているのでお腹の調子に対して期待が持てることが青汁としてのメリットです。
モロヘイヤには、青汁の美肌・抗酸化力・食物繊維の他に、カルシウム・ビタミンKが入ることで、骨の生成を手助けしてくれるメリットがあります。
他にもカリウムが入っているので、血圧の上昇を抑えることに特化しています。
まとめ
- 青汁の成分はビタミンC・ビタミンE・食物繊維が含まれます。
- 青汁の成分に加えてモロヘイヤにはビタミンK・カルシウム・カリウムが含まれます。
- 青汁に入ったモロヘイヤは他の青汁と違う点として美肌・抗酸化力・便秘予防・骨粗鬆症
予防・高血圧予防というメリットがあります。
モロヘイヤは毒があるってホント!?副作用と注意点とは
モロヘイヤの種には、「ストロファンチジン」という成分がふくまれていて強心作用があります。
種は身体に毒とされています。
お家で家庭菜園などでモロヘイヤを作りたいと思ったら、枯れた枝葉や種を食べるのは、絶対に控えてください!
食べてしまうと、ほんの少しでも「めまい」「嘔吐」などの症状が現れます。
過去に長崎県でモロヘイヤの実を食べた牛が死んでしまうということがありました。
ただし、野菜の分類でスーパーに売っているモロヘイヤ、青汁などに含まれるモロヘイヤ、モロヘイヤのお茶などには毒がないのでご安心ください。
もし、お家でモロヘイヤを育てたい!という場合には、採取する際に種や枯れた枝葉が入らないように気を付けてくださいね。
葉だけを採取しましょう。
おすすめの収穫時期は6月~10月中旬の間です。
参考にしてみてくださいね。
青汁のモロヘイヤ、飲み合わせは大丈夫?
モロヘイヤの成分の中にはビタミンKという成分が含まれています。
ビタミンKは血液を固める成分のため、血液をサラサラにする「ワルファリン」という薬を飲まれている方は気を付けてください。
配合成分による副作用はあるの?
配合成分による副作用があるのか、それぞれ調べてみました。
ビタミンK
青汁のモロヘイヤ、飲み合わせは大丈夫?にも記載させていただきましたが、「ワルファリン」は血液をかためないようにするための薬なので、青汁のモロヘイヤに含まれるビタミンKが薬の効果に対して影響が出る可能性があります。
薬を飲んでいる方は、青汁のモロヘイヤを飲む前にかかりつけの病院の先生に相談してみてください。
食物繊維
青汁のモロヘイヤには不溶性食物繊維が含まれています。
たくさん飲むと食物繊維を大量に摂ってしまうことに繋がり、「腹痛」「下痢」「嘔吐」などの症状が起こる可能性があります。
飲みすぎると、大切なタンパク質、ミネラルなどが便として出てしまうので最悪のケースでは「ミネラル欠乏症」になる場合があるので、飲みすぎには気をつけましょう。
カリウム
青汁のモロヘイヤにはカリウムが含まれていて、大量に飲みすぎると水分を浄化する腎臓にダメージを与えてしまい、上手にカリウムが尿として出すことができなくなる場合があります。
腎臓の機能が低下している人は、飲みすぎると「高カリウム血症」になる可能性があるので、飲みすぎないようにしましょう。
モロヘイヤの注意点
モロヘイヤの注意点のまとめになります。
- モロヘイヤの枯れた枝葉・種などには「ストロファンチジン」という強心作用がある成分が含まれていて、食べると「めまい」「嘔吐」の症状があるので絶対に食べないこと。
食べる場合は「葉」のみにすること。 - 「ワルファリン」の薬を飲んでいる人は、青汁のモロヘイヤを飲む前にかかりつけの病院の先生に必ず相談すること。
モロヘイヤはこんな人に不向き
- 血栓治療薬「ワルファリン」の薬を飲んでいる人
- 腎臓の機能が低下している人
モロヘイヤのよくある質問
子供に飲ませたいと思っています。子供が飲んでも問題はないのでしょうか?
カフェイン等含まれていないため、基本的に問題はありません。
幼児で心配という場合であれば、最初は少ない量から試していただいて様子を見てもらっても大丈夫です。
効果がないと口コミにはありますが、飲むときにベストなタイミングはありますか?
青汁のモロヘイヤは、食品になるため決まった量やベストなタイミングはありません。
普段の食事に加えて毎日継続して飲み続けることをおすすめします。
まとめ
青汁のモロヘイヤって危険?ということで、特徴や副作用についてまとめてみました。
一部の薬を飲んでいる人には気を付けてもらわないといけなかったり、葉以外のものを食べると危険な部分はありました。
モロヘイヤの成分や効果を読んでいただけると栄養満点で今でも「王の野菜」と言われてもおかしくないくらいの栄養成分となっています。
青汁のモロヘイヤは、健康・美容に気を使っている人には、いつもの食事と合わせて毎日継続して飲んでいただきたいですね。